ナルサスの日 ぷちSS Category:SS Date:2009年07月04日 ナルサスデー!ってことでナルサスSS!この間吉祥寺カフェめぐりしてた時の妄想。バーテンダーサスケです(笑)バーテンダーのバイトをしてるサッケがオレンジなカクテルを作ってるといいなーっていう妄想!高校生パラレルーまぁほとんど学校なんて出てきてないですがwVer73は特に意味ないです・・7月3日だから(笑) 気がつかないうちに、お前は俺の特別になってたんだなんてそんなの認めたくなかった。気がつかないうちに傍にいないことなんてもう考えられないほど好きになってたなんてそんなこと絶対にいえない。オレンジカクテルver73昼間は、隠れた喫茶店としてそこはあった。新宿の一角。いかにもマニアが受けしそうな、大通りのを小脇に入ったところ。だから昼間は客というのはあまり来ない。でも夜になるとそこは盛況を見せる。「CAFE&BAR ホワイトファング」ちょっとミステリアスなマスターの店だった。「うーん、夜まで時間あるし、久々に修行、する?」夕方6時の時間帯、喫茶店がもぬけのからになり、今度はバーの用意をする。ここのバイトであるサスケは、いつものように閉まってあったカクテルをカウンターに並べていた時にカカシが声を掛けてきた。「いいのか?」「いいよー。お客さんが来るまでだけどね。」サスケの兄であるイタチの知り合いでもあるカカシがこの店のマスターでもある。高校生という身分である自分をバイトとして雇ってくれている。海外赴任で家を空けている兄がいなくとも、自分で生活費くらいは稼ぎたいと思っていたサスケにはまさに天の助けだった。その上、サスケの腕を見込んで、カクテルの作り方まで伝授してくれる。兄貴代わりをしてくれているといっても過言ではない。顔には出さないが、サスケはオリジナルカクテルを作ることがひそかな楽しみだった。カクテルの名前をひとつひとつ覚えてるのは、楽しかった。リキュールとリキュールをシェイカーで一つにして、新しいカクテルが生み出されることもたまらなく好きだった。そして更にオリジナルカクテルは自分が配合する、この世で一つしかない味、それは言いようのない充実感。さっそく、カカシからお許しをもらってサスケは棚に並べたリキュールを一つ取り出す。それを見て、ふとカカシが言った。「お前さ・・いつもベースそれだよね。」カカシの目に留まったのは、オレンジリキュール。「え?」「オレンジ、好きなの?」カクテル作りの練習をさせてから、いつもサスケが使っているのはオレンジリキュールだった。たまたまかな、と思っていたが毎回のようにベースにしているとなると、興味もわく。「・・・いや、別に。」サスケの反応はきょとんとしていた。むしろ、そうか?と言った複雑な目。「ふーん。まぁいいけどね・・あ!もしかしてあれかね?俺が最初に言った”カクテル作り一番初めの基本・好きな人のことイメージして作れ”って奴。」「ち、ちげぇよ!」「照れるな照れるな~!でもオレンジって・・」違うと、照れながら否定するサスケをうまく交わしながら誰のイメージだろ、そうカカシは思った。カランカラン。そのとき、店のドアが来客を知らせた。バーの開店準備中のため、外には「CLOSE」の看板がしてあるはずだった。だから、客じゃないことは一目にわかる。「サっスケ~いる~?」のんきな声が店内に響く。学制服と、見目麗しい金髪。しかしその顔はガキ大将がそのまま成長したような感じの少年。「ナルト?」「カカシ先生、ひさしぶりだってばよ!」ナルトはカカシの教え子でもあった。ナルトの父はカカシの恩師でもあり、過去に頭の悪いナルトの家庭教師をしたこともある。だから未だにナルトはカカシを”先生”と呼ぶのだ。「お前ねぇ~高校生がバーにくるなんてどうかと思うよ。」しかも学ランって、補導されちゃうよとカカシは呆れ顔になる。「んじゃ、サスケはどうなんだよー!」「俺は、バイトだ。」「まぁいいや。何?サスケに用事?」「おう!」このまま続けても不毛だろうから、黙認しつつナルトを受け入れる。するとナルトはカクテルを出しているサスケの目の前のカウンター席を陣取った。店内に入ってきたときにサスケを呼んでたからおそらくこっちの用事なのだろう、そう気を利かせたやることにする。キッチンの方へと下がる。しかし、ちょっといたずら心を出して離れて様子をうかがった。「お前さ、お前さ、今日の宿題わかるか?」「はぁ?」「俺さ、まったくわからなくってよ~。」「てめぇでやれ。」「だからわからないから聞いてるんだってば!」「わざわざバイト中の俺じゃなくて、シカマルとかに聞けよ!」来た用事がそれかよ、とサスケは弱冠いらつく。そのいかにも高校生っぽい会話に苦笑した。そしてサスケに怒鳴られたナルトはカウンター席にうつ伏せになる。「だってさ・・・お前がいいんだもん・・」「なっ!?」思わぬナルトの言葉に、サスケの顔が真っ赤になったのをカカシは見逃さなかった。「な、なんだよ、それ!」「え?だって数学はお前が一番教え方うまいってばよ。」なんでサスケ、顔赤くなってるの~?とナルトが不思議そうにいった。カカシはもう笑いをかみ殺すことしか出来ない。(ああ、そういうことね。)とりあえず高校生の会話は、明日写させてやるというサスケ側の譲歩で解決したようだ。じゃあ明日よろしくってばよーとナルトは店を出ようとしたとこでカカシに捕まる。「お前、天然たらしなとこも先生に似てるね。」「は?」カカシのいう先生は、ナルトの父のことである。「?」とわかりやすく表情が出たナルトはそのまま不思議そうな顔で店を出ていった。残ったのは、サスケとカカシ。カカシはゆっくりと、サスケの方へ向かう。「オレンジねぇ~。」ニヤニヤしながら、サスケに言ってやる。カカシにはわかったのだ。オレンジイメージ。「う、うるせぇっ。」明らかに動揺しているサスケの肩に肘を載せて耳元でそっと囁いてやる。「やっぱオリジナルカクテルの名前は、”ナルト”にするの?」「~~~△■X」図星だったのか、声にならないうねり声をサスケが上げる。顔を真っ赤にして金魚のように口をパクパクさせた。「まったく、青春だねぇ。」いつまでも真っ赤な顔のサスケにカカシは微笑みを浮かべた。甘酸っぱい二人の恋心が実るように、見守ろうと決意して。ENDPR